湘南寺田屋

個人の記録用。元々は山スキーやクライミングの記録用だったが今は料理やらオルガンやら日々の雑多な記録多し。2016−21間はシドニー滞在していた時の記録。23.7月から山の記事はサブブログに移管。以前の記録もサブブログでアーカイブ。

桜満開の天の橋立

娘夫婦から結婚のお祝い返しとして良い宿に泊まれるチケットをプレゼントしてもらった。妻と相談し、普段行けないところにしようとなり、天橋立に行くこととした。

小田原から新幹線に乗り、京都で特急「はしだて」に乗り継ぎ。15分で結構ギリギリだった。JR山陰本線明智光秀の丹後亀岡から福知山をへ。ここから京都丹後鉄道という旧第3セクター宮福線(現在は民間会社の私鉄)に乗り入れ、酒呑童子伝説の大江山の下をトンネルで潜って宮津市に到着。約2時間丹後半島の東側付け根の阿蘇海の入り江を塞ぐ形の2kmほどの細い砂州天橋立である。

宿は文殊松露亭、7室ほどの海辺の静かな純和風旅館である。

 

平日だが観光客も多く、もうコロナ前とあまり変わらない感じ。駅まですぐに車が迎えに来てくれ小さな半島の端にある宿に入る。新装された部屋も勧められたが、当初から考えていた雲井の間という角の一番広い部屋に収まる。

 

着替えてから、遊覧船の船着場でレンタサイクルと対岸の傘松公園リフト券、船の片道券を入手し、さっそく漕ぎ出す。

まずは、手前側の橋立ビューランド公園に行きリフトで登る。ちょうど桜が満開でたいへんに良い感じ。適度な賑わいで楽しい雰囲気も良い。「たかだか50年前」にこの展望台公園はできたそうであるが縦に圧縮されて右側のたくさんの弓状の砂浜が龍の背のように見え絶景である。

 

次いで自転車で橋立に向かう。回旋橋ともうひとつ小さな橋を越えると長い橋立に入る。右手の白い広い砂浜が美しく行ってみる。


この先も両側に海がみえ、いくつもの立派な松を含む松林が続き爽やかで美しい。自転車は風も心地良くて良い。

 

対岸の船着場で自転車を返却し、丹後一宮元伊勢籠神社にお参りする。天照大神豊受大神伊勢神宮に移られるまで一時いらしたとのご由緒。お参りし、子供達にお守りをいただく。

側道から傘松公園に進み、リフトで山頂へ。こちらは最も昔からの展望地で股くぐりの昇り竜で名高い。暑いくらいの青空の下、桜吹雪を受けながら絶景を楽しむのは贅沢なことである。

 

麓に下るとお店はまだ明るいのにだいたい店じまい。ちょうど船が来たので対岸に戻る。乗客が投げるカモメの餌が目的なのであろう大きなトビが20羽ほど近くを飛び、器用に餌を得ていた(脚で掴んでから食べていた)。

船着場に着くとちょうど廻船橋が回って船を通すところで、ちょっと珍しい光景。宿に戻る途中、文殊菩薩をお祀りする智恩寺という大きなお寺に参る。門前の四軒茶屋のひとつで知恵の餅という名物を買っておいしくいただいてから、波の音を聞きながら宿に到着。

 

お部屋は広く、書斎があったり水屋付きの茶室があったり。改装されたばかりとのことでツインベッドの寝室や専用の露天風呂もある。何より土間から庭に出て海を見たりできるのがよい。枝ぶりの良い石楠花が花をつけていて美しいのも良い。

 

ゆっくり一風呂浴びてから、別室で和のフルコースの夕食をいただいた。自分は今お酒が飲めずざんねんであるが、妻は地元の日本酒をいただき、存分にお料理を楽しんだ。