シドニー郊外のノースショアでのコロナ感染拡大により、グレーターシドニー圏(含私の居住区)を含めてNSW州から他州への移動には制限規制が再開されている。周囲も皆パースやタスマニア、QLD州等への旅行がキャンセルとなった等の話題で持ちきり。
自分も大きな旅行は取りやめ、州内にある豪州最高峰のコジオスコ山(Mt.Kosciuszko 2,228m)に登りにいくこととする。かつて豪州に来てすぐの頃にいったのだが大雨でなにも見えなかったので(https://teradaya.hatenablog.com/entry/2016/12/30/000000)、今回は晴れ男晴れ女を集めて好天大展望を期待。先日食事をしたMさんとボルダリング仲間のOさんの計画に後乗りさせてもらい、興味を持ったNコーチも入れて4名でいくこととする。
28日(月)はクリスマス翌日の祝日Boxing Dayの振替休日で現地店がお休みの可能性もあるので、前日に鶏鍋の材料やら朝ごはん、おにぎり弁当の材料などをシドニーで買い込み、電気釜や土鍋なども持って出発。一路M1高速からM5、M31と辿り南西に進む。途中Macで昼食をとったり休憩しつついくが、結構な人出である。途中一部キャンベラ首都圏(ACT)との境を出入りすることになるのだが、規制では通過のみ(車から降りない)のであれば通行可とのことであり、実際警官のひとりもおらず何もなく通過した。
今回のメンバー Oさん、Mさん、Nコーチ / 広大なGeorge湖はほぼ水が引いている
M31 を降りてB23州道をCoomaに向かい南下。ここは広大な丘陵が続く気持ちの良い道だが、4年前に速度違反(11km超過)キップをもらったところなので注意していく。年始までDouble Demerit期間(罰則点が倍になる!)であるし、実際パトロールカーが多くいた。Coomaで給油して水やワインを買い足し(スーパーは通常営業。誰一人マスクはしていない)をし、スノーウィーマウンテンリゾートの入口拠点Jindayne(ジンダーバイン)へ向かう。ジンダーバイン湖畔のきれいな街でカヤックや自転車を積んだ車やキャンピングカーが行き交いスキーショップも多い。左に折れて登り道に入り標高1600mのThredbo(スレドボ)を目指す。途中国立公園(Mt. Kosciuszko National Park)のブースがあり、一泊あたり17ドルの入園料(2泊分)を払ってさらに進むと、渓流沿いのリゾートの街Thredbo(スレドボ)に到着。シドニーから約500km、休憩を入れて約7時間。Mac昼食時は30度超えで暑かったが、ここはひんやりと13度ほど。
B23号の快適なドライブ / コジオスコ街道はなぜかオレンジの線
スレドボの宿は、3BRのアパートホテル。暖炉もありキッチンも広いので快適である。部屋を割り振ってから、一旦街をひととおり歩いてリフト乗り場やレストランを偵察。マウンテンバイクの人気が高く、リフトで登ってヒルダウンが楽しめるらしい。宿に戻ればあとは鶏鍋と暖かいご飯&ワイン。
真ん中が我が家 / メゾネット。B1にも2部屋ある。
28日(火) 朝起きると意外なことに全天に雲が広がり青空のかけらも見えない。しかし天気予報は晴れであるし朝の層雲であろう。朝ご飯にオムレツやお味噌汁を作り、おにぎり弁当も作って、8時40分に宿を出発。
壁には古い山岳ツアーの絵や道具が飾られている。カンダハーとか。山好きのオーナーらしい
リフト前には結構な列ができていて、氏名等を登録して一日券(45ドル。一回券等はないのが豪州流)を購入し、クワッドリフトコジオスコエクスプレスで山頂駅に向かう。下1,600mで気温約10度なので、1,970mの山頂駅では7度くらいであろうか、結構肌寒い。しかし、上に着くと急に雲が晴れて青空が広がり、快晴に!さすが私以外の3名は晴れ男&女というだけはある。
コジオスコエキスプレスに乗る / ガスの中を登っていく
花崗岩のオブジェも霧の中だったが / 上に上がると青空が広がっていた
ご機嫌な登山日和になった
9時25分、たくさんのハイカーとともに石畳の道を出発。傾斜は緩く広大な景色の中をゆっくりと登っていく。なにしろ横に延々と広がるたおやかな山(というより丘陵)と点在する花崗岩の岩々は他では見かけない景観。左手にはRam's Headピークの岩稜が並行して伸び、足元にはたくさんの高山植物が咲いている夏山の美しさ。
すぐに、スチール格子の整備された道となる。子供を抱えてトーテムポールになっている父親や、結構な老夫婦、小さな子連れのファミリーなど皆楽しそうに歩いている。我がPartyは皆元気な運動好きでそこそこ早いペースなのだが、オージーは健脚揃いで結構追い抜いていく人も多い。たまにはトレランで走っている人なども。
途中たくさん写真を取りながら、2回ほど小休憩をして10:40にRawson Pass(ローソン峠)に到着。Charlotte峠からの元車道がここで合流し、トイレなども整備されている。Charlotteから来たマウンテンバイクはここまでとなる。この手前あたりからは少し残っている雪渓やなだらかな山頂が見渡せる。
右奥遠くが山頂 / 峠にて
ここ山頂までは反時計回りにらせん状に一周して登る。ここは普通の石ころの道。快晴の下、気持ちよく11時25分に山頂到着。豪州大陸最高峰、7サミットの一角(圧倒的に低くて楽チンだが)。標高2,228mは日本の瑞牆山とちょうど同じ。この広大な山塊に積もる雪は豪州最大の水力発電の源となっている。
山頂周辺で写真を撮っていると、日本語を勉強中という女子高生(見た目は大人っぽいが、お寿司のTシャツを来ていた)が皆を写してくれ、ほっこりする。
オーストラリア大陸最高地点に集う登山隊
後ろにカラスが飛んでいる / 高所で飲むコーヒーはうまい
全身 The North FaceのMさん撮影会 / ともかく広々
小休止でコーヒーを沸かしておやつを食べてくつろぐ。山頂のオブジェ(方位盤)で写真をとるのが人気のようで行列ができているので、自分たちも一枚ずつ好きなポーズで収まることとする。
Nコーチトレーニング教祖? / 「我が人生に一片の悔いなし」(現実にはいろいろと)
小一時間ほど楽しんでからゆっくりと下山。途中少しトレールから離れた岩の上でお弁当を食べてから14時過ぎにリフト山頂駅に帰着。「豪州最高点のレストラン」でビールでもと思ったがコロナ人数規制中なので、リフトでマウンテンバイカーを見ながら雲の下のスレドボに戻った。下はずっと曇りだったようで、ようやく夕日が人さし雲間からさしていた。
ゆっくりシャワーを浴びてから、街中のパブで打ち上げ夕食(なぜか、火災報知器修理業者さんが来たり、その作業が不十分でアラームなって再度来てもらったり)。ホテル等のレストランは宿泊者等の利用が多いようで予約でいっぱい。あやうく食べそびれるところであった。皆満足できてよかった。宿でまたダラダラと飲んで就寝。
今日はずっと花の中を歩いていた。
高所だがミナミワタリガラス (Australian Raven)/ Mさん自慢のCitizenの山時計(格好良い)
(コースタイム)
8:40 宿発
9:25 Lift 山頂駅
9:50 休憩 Ram's Head Peak の展望地点
10:15 休憩 Lake の展望地点
10:40 Rawson Pass(Charlotte 峠からの道との合流)
11:25-12:15 山頂
13:20-13:35 休憩(ランチ)
14:10 Lift 山頂駅
14:30 宿着
(水平距離(往復)) 約13km
(高度差) 約258m
(機材)OM-D E-M5 + M.Zuiko 14-150mm いつもの相棒、iPhone 12 mini他