湘南寺田屋

個人の記録用。元々は山スキーやクライミングの記録用だったが今は料理やらオルガンやら日々の雑多な記録多し。2016−21間はシドニー滞在していた時の記録。23.7月から山の記事はサブブログに移管。以前の記録もサブブログでアーカイブ。

大人の遠足 in WA -1

4月25日はANZACデーで各地で戦没者追悼行事が行われ、特に明け方の式典(Dawn Ceremony)は大切なものとなっている。シドニーでもMartin's Placeにて行われる式典がABCで生中継される。5時に黙祷。

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本来妻が来ているはずだったのが、都合で一週間遅れることとなり時間ができたので、かねてから行ってみたかった西オーストラリア州のマウントオーガスタス(Mt. Augustus)に遠征することとし、あわせて奇岩Wave Rockを訪ねてみる。

5:25 電車に乗り空港へ向かい、7:15発のバージンオーストラリア便に搭乗。5時間強のフライトであるが時差2時間戻ることとなる。定時より30分早く10:00にパース到着。快晴の良い天気である。

Budgetレンタカーで車を借りるが、なぜか鍵が違っていて一度交換。11:00に空港発となる。ここからは、延々と東に向かって400kmのドライブである。道は舗装道で郊外に出るとほぼ110km速度制限。小さな町で徐行する以外は人家もまばらで交通量も少ないため快適である。途中休憩広場で仮眠したりしつつ15:00 Hydenという町のWave Rock駐車場に到着 。やはり西オーストラリアは東海岸諸州とは大分雰囲気が異なり、この間マクドナルドやColes等おなじみの店もも全くなかった。

晴れて気温は25度程。オートキャンプサイトとしてシャワーや電気供給等の諸施設が整っているので多くの家族がキャンプを楽しんでいる。このエリアは、花崗岩が露出帯で岩がゴロゴロしている。ぐるっと周回路をまわって散歩してみる。荒地の中、先住民の遺跡等もある。「カバのあくび岩(Hippo's Yarn)」という大岩などみつつ、花崗岩特有の丸い岩肌のドームを登ったりして一周すると、Wave Rockのエリアに到着。

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周遊遊歩道は人影まばら  /     確かにカバのあくびのような岩

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この大きな平らな花崗岩の塊の下がWave Rockとなっている。

 

さすがにこちらはやや人が多く集まっている。特にアジア系若者集団が多く、写真撮影に夢中になっているので、しばし人影が切れる時間を待つ。岩の造形は確かに大波のようで高さ15m、幅110mほどもある。大昔に水位が徐々に下がり岩の中に染み入った水ん浸食により作られたものと解説がある。縦の浸食溝もなかなか美しい。

クライマーとしてはやはり登攀対象としてみてしまうが(花崗岩だし)、ハング状でクラックは発達しておらず表面のホールドも少なくかなりのグレードに思える。ボルダーマットも置きにくそうでありやはりトップロープがないと...、等しばし妄想。

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16時過ぎに引き上げ、車で10分ほどのHyden中心部のモーテルに投宿。近くのガソリンスタンド(これもローカル資本)で給油し、あわせて売店でミートパイ等を購入して夕食とする。

 

翌26日、再びパース空港に向かって引き返す。7時出発。

延々と続く内陸の直線道からは、鳥たちの群れや遠くを歩く一列の牛達以外はあまり動くものもない。時々行き交う超大型トレーラー(看板には「ロードトレイン進入に注意」等書かれていた)などに注意して、ひたすら走る。今日は順光なので走りやすい。

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ガソリンスタンドで休憩していると12軸大型トレーラーが隣接

 

パース市内もちょっと見てみたかったが、今日はローカル線でカナーボン(Carnarvon)に向かうので、用心して早めのチェックインとし、11時過ぎに空港到着、レンタカーを返却。約800kmの走行であった。

 

フライトはRex(Regional Express)という独立系会社で、東側州でも小都市路線(Broken HillやDubo等もここがやっている)を運行している。本日は、パースからモンキーマイア(Monkey Mia。野性イルカと泳げるというShark Bayのリゾート地)経由でCarnarvonまでのフライト(Per 13:35-MJK 15:35/16:00-CVQ16:30)。西海岸を約1,000km北上する路線であり、就航機はスウェーデンSAAB340のプロペラ機で34人乗り。左1列席、右2列席の小さな機材。

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見慣れない航空会社と行き先 /  SAABの小さな機体。ちょっと乗ってみたかった。

 

13:35定時に出発し、離陸後インド洋に一旦出てから大きく旋回して海岸線を北上していく。搭乗客は20人ほど。景勝地ピナクルズのある砂漠等が見えるはずだがよくわからず、Geraldton、Kilbarri等の町を越えていく。西オーストラリアではピンク色の湖がいくつかあるとのことでぜひ行ってみたいと思っているのだが、Kilbarri北にある「Hutt Ragoon」という沿海の湖が美しいと聞いている。ちょうどその真上を通るようなので、空いている左側の席より見下ろす。さすがに絶景とはいかないが確かにピンクの湖面である。

 

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インド洋にでてから旋回 /  北に向かう。SAABのプロペラエンジン

f:id:japaneseclimber:20190506215536j:plainピンクの湖面のHutt Ragoon

 

途中サンゴ礁の海辺のリゾートMonkey Miaの小さな空港で7人降りて、逆に17人乗って満席となった。再度離陸してからは15分のフライトでカナーボンに到着となる。客室乗務員のキアラさんは愛想のよい地元っ子のようで楽しそうに乗客数を数えたり、タクシー要否を聞いて回ったりしている(ちなみに帰路も同じキアラさんが乗務)。16:30に到着。

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バス停のようなMonkey Mia空港。搭乗待ちの人たちはハエを追いつつまつ。

f:id:japaneseclimber:20190506215531j:plain赤い大地に低木が延々と生えている

 

Carnarvonはとてもトロピカルな海辺の町。空港には2社しかないレンタカー会社のうちBudgetで手続きする。今日の客は自分だけ。幸い車種は三菱アウトランダー4WDでありがたい。特別料金で大変やすいのだが、1分でも遅れるといつもの料金になるのでとのこと。なじみのスーパーWoolworthの大型店があったので3泊4日分の食料を購入。水も6リットル買い込んでおく。

しゃれたモーテル(Carnarvon Motel)はコーラルベイ(Coral Bay)やエクスマウス(Exmouth。ジンベイザメが来ることで知られている)等に向かう人で結構賑わっている。夕暮れに1マイル埠頭(1 mile jetty)までちょっと行ってから、早めに就寝。

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