湘南寺田屋

個人の記録用。元々は山スキーやクライミングの記録用だったが今は料理やらオルガンやら日々の雑多な記録多し。2016−21間はシドニー滞在していた時の記録。23.7月から山の記事はサブブログに移管。以前の記録もサブブログでアーカイブ。

西穂沢~怖い岩稜と大滑降

今シーズン滑り収めに、頼りになるK下さんと西穂高岳から北西側にのびる大きな谷、西穂沢を滑りに出かけた。

f:id:teradaya:20070608014926j:image


大勢の観光客に囲まれ奇異の目を向けられる中、新穂高RW駅を9:15スタート。ツボ足で快調にのぼり西穂山荘に10:10到着。西穂山荘からの稜線は積雪もほとんどなく、歩きにくいスキー兼用靴でがれ場を登り独標へ。この先は行く人も少なくなるが、途中雷鳥カップルにも出会あったりしながら、何とか歩荷あんちゃんを振り切って本日の一番乗りで西穂山頂2908mに到着(12:35)。ここまではアイゼンも不要。

f:id:teradaya:20070603115100j:image人懐っこいオス(メスは逃げた)

f:id:teradaya:20070603110700j:image歩きにくい兼用靴で独標へ

f:id:teradaya:20070603124300j:imageようやく山頂 一番乗り

山頂から、すぐにドロップポイントかと思っていたところ、これが大誤算。西穂沢滑り出しは間ノ岳とのコルで、小ピークを3つほど越えていくこの岩稜はとても悪い!岩稜に不安定な雪がついており、アイゼン・ピッケルを装着し慎重に前進。特にクライムダウンは背負ったスキーが邪魔になり、「怖!」を連発しながら交互にサポートしながらなおも前進。さらに最後の小ピークは上高地側の雪壁を巻いてようやくコルに14:00到着。

f:id:teradaya:20070603130800j:image西穂から先はは雪のついた悪い岩稜

f:id:teradaya:20070603132100j:imageクワガタで行くのは怖!

f:id:teradaya:20070603140500j:imageドロップポイント。滑り出しは狭い!

西穂沢は滑り出し40度弱くらいで狭いものの、ジャンプターンで落ちていくように滑降。中間部からは大きく斜面が広がり快適で、誰もいないアルペン風景に感激する。しかし、一本滑って写真を撮ろうかと思っていると、突如冷蔵庫大の黒岩が回転しつつ、落ちていった(通過したところは50cm近くえぐれた溝に)。長居は無用と白出沢との合流地点あたりまで飛ばし、ようやく一安心。その後は1900mまできれいな斜面をロングターンで滑降。

f:id:teradaya:20070603141100j:image最上部を行く私

f:id:teradaya:20070603141800j:image華麗なすべりのKさん

f:id:teradaya:20070603142200j:imageようやく安全地帯

あとは林道と出会うまで30分歩き、さらに蒲田川右岸林道を1時間の長い歩きで新穂高温泉の駐車場に帰着。

穂高の沢は今がベストシーズンかも。ともあれ、総合力を駆使した結構ハードな山行で、大満足の一日だった。

追記:Kさんお勧めのディクトン社スポーツクリームのお陰で、これだけガチャガチャ兼用靴で歩いたのに、靴擦れなし!画期的でした。

(行動記録)

新穂高RW終点(2100m)0915-西穂山荘1010/1020-独標高1110/1120-西穂高(2908m)1230/1235-ドロップポイント1400/1415-滑降終了点(1900m)1445/1500-林道出合1530-穂高平-新穂高駐車場1630

(登行高度)900m (滑降高度)1000m (下降高度)1650m

(メンバー)K下、寺田

(装備)初代バンデット(170cm)、ディアミール1、ガルモントアドレナリン

f:id:teradaya:20070613010242j:image