火曜日、いよいよ市ヶ谷界隈の桜も花盛りとなった。昼休みに散歩して味わうこととする。なにせ5年ぶりである。豪州は季節が逆であるし、桜自体も少ないし圧倒的なジャカランダの花の前では影が薄い。
靖国通りの桜並木はずっと続いている。麹町郵便局前をとおり靖国神社を越えて、桜の名所千鳥ヶ淵に行ってみるが、ここはすごい人だかりのうえ年齢層が顕著に高いので、ちょっとだけにしておく。一旦コロナが収まりつつあるので、外に出て桜を愛でたい気になるのはよくわかる。
郵便局前の木はなかなか立派 / 靖国神社の塀は改修中
千鳥ヶ淵。朝のラッシュ並み。
お堀にボート / 桜にヒヨドリ
帰宅時に鉄道ダイヤが大幅乱れとなったので、丸の内丸善で時間調整。ちょうど川瀬巴水の木版展の最終日だったので、拝見。浮世絵の味わいに近代遠近法等が加わって独特の画風である。雨の表現や夕暮れ時のぼうっと光る灯の描写が良い。
水曜。中央線沿いの桜も満開なのでぶらぶら見に行く。水のある風景が好きである。ここ数日桜の見事さに浮かれる気持ちであったが、だんだんと寂しい感じも徐々に覚え始めてくる。場所柄もあるが、やはり戦没者のことも思われ、また来年見れない人もあるのか等も思われてしまう。年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず、か。
駅前の小さな公園には小さな子供を連れた家族 / お堀沿いの堤防の並木
まだお堀にはマガモたちがたくさん残っている。水面から花見をしてみたい。
先般、専門家のお話を聞いていると、20世紀前半のコレラや結核の流行の頃も、やはりマスクと隔離だったとのこと。戦前は感染症で亡くなる人が多く、平均寿命は50歳に満たなかったそうである。