湘南寺田屋

個人の記録用。元々は山スキーやクライミングの記録用だったが今は料理やらオルガンやら日々の雑多な記録多し。2016−21間はシドニー滞在していた時の記録。23.7月から山の記事はサブブログに移管。以前の記録もサブブログでアーカイブ。

「山の日」にチェルビノ

ロベルトロッシ氏に連れられて、8:00カレル小屋発。新雪が載って悪い。30分ほどでアイゼン装着。

10:30-40ピックティンダル。数パーティ抜く。

12:20-40山頂。ポーランド2人パーティのみ。写真を撮りあう。

14:30-40ピックティンダル。途中退却の数パーティを抜く。

16:40-17:20カレル小屋。

20:10 ガイド小屋。車で宿に21:00着。

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いつか行きたいダンブランシェ /  嘴と足の黄色いカラス(ピュイーと鳴く)

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[GPS&MAP]

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[備忘メモ①:山編]

○装備:初冬の北ア岩稜歩きのイメージ(標高2000mのCerviniaで期間中気温2度〜20

度であった→4000mだと-14度〜4度という感じか)

・靴:底のしっかりとしたワンタッチアイゼン装着可のもの(ガイドは布・革ハイブリッドのスポルティバ、ガルモント等が多い。自分は革のスカルパアイガー。)

・服装:

- 上半身は風を防ぎつつも運動量の多さに対応したソフトシェルが最適。アンダー+ラガーシャツ。

- 中に1枚中間着(ダウンセーター等)を入れられるよう準備。一応軽量ゴアハードシェルはザックに準備。

- 下半身はハーネス装着で途中の着替えは困難なので、ファイントラックの撥水性生地パンツ + 薄手軽量シェル(トレントシェル)。

- ニット帽+ヘルメット。首にバンダナ等で保温。(なお、Breithornでは逆に暑いので庇の大きいハットが良い)

- グラブ:直径5cmくらいの太く滑る固定ロープをつかむため、摩擦力のある薄手のゴア製等がよい。

- 予備:ビバーク時の低温に備える様にとのガイド指示。薄手ダウン+予備厚手グラブ+ツェルト+レスキューシート(固形燃料とマッチは置いていくようにと指示)

・ザック:30リットルくらい。自分はウェストベルトが邪魔なのでクラッシックな片桐クレッターザックとした。

・装備:ハーネス、ヘッドランプ、登攀概念図(ガイドセンターの看板図。2.5万地図は不要)。アイゼン12本爪ワンタッチ。ピッケルはカレル小屋まではあると良いが、上部では邪魔なだけ。カラビナ+ディジーチェーン(ハーネスに装着しセルフビレイ用)、カラビナ+スリング120cm(予備。ザックをビレイ点に固定するのにも使用)

・食料: 水500ml×2本。板チョコ1枚、ビスケット250g、個別パックのキットカット等5袋。 ゆっくり食べることはない。

・装備はガイドセンターで借りられるが、アイゼンは慣れた自分のものがよいと思われる。ヘルメット、ハーネスも慣れたものがよい(自分は借りたが、馴染みが悪く快適ではなかった。)

○登下降、行動方式

・登りは、基本ガイド先行。2〜3級の岩稜中心だが転落するとはるか下まで落ちる高度感あり。雪がついていなければそう苦労しなくても雪が乗るとアイゼンが必要となる。部分的に垂直〜ハングの壁がでてくるが、3級程度。ただし、固定ロープを握って早くのぼるようにと指示されるので腕が疲れる。握力がなくなってきたら通常の岩角ホールド(順層中心)で登る方が楽。

・難しいところは確保支点が10mくらいおきにあるので、セルフビレイ→ガイドが先に登る(自分がロープ末端を持っているだけで確保無し)→自分が登る(上から確保)→セルフビレイ、の順。途中屈曲があったりすると、ガイドはカムデバイスや残置支点にカラビナをかけていくので、登りながら回収。簡単なところはコンチで行動(事故は起こりやすいそう)。高度で空気が薄いので、呼吸は荒くなる。水分を意識して補給する必要がある。

・下りは、基本自分が先行。垂直部で支点があると、ガイドがはムンターヒッチ(イタリアンヒッチ)で下してくれるので、懸垂下降の要領で体重を預けて下降。下の支点でセルフビレイを取り(または十分な広さの足場に立ち)「OK」のコールをする。ガイドがクライムダウンしてくるので、ロープを手元で徐々に束ね(振り分け)て弛みを取ってあげると次に移りやすい。たまにはガイドは懸垂下降してくる。簡単なところはコンチだが、やはり事故が起こりやすいので注意が必要。

・コース上にペンキ印等は皆無。イタリア側では確保用の大支点(「豚のしっぽ」)もなく、ペツルボルトや岩角の恒常支点等を使う。支点は最小限度しかない。浮石多いので注意。

・同じ支点を複数パーティのすれ違い等でどんどん使う。

○ガイド

・ガイドセンターで紹介を受け、選ぶことはできない。自分の時のガイドは、体力が極めて強く、また技術力もすぐれていた(ガイドのステータスは高い。また町でも「誰がガイドか?」ともよく聞かれる)

・ガイドとともに動くことでスピードと安全は各段に高まる。特に初めての場合前述の様な未経験の行動方式に慣れるためにもガイド雇用がよい(自分も初めてのガイドだったが決して高いとは感じなかった)。自分が登る一週間前には英国人2人が遭難死(おそらく凍死)したとしきりに言われていたし、自然条件は相応悪いと思う。

・精度が高く日に4度更新される現地週間天気予報を元に日程が検討される。悪天で降雪があるとその後しばらくは登れない。

・熱意を伝え、また自分の力量を正確につたえることが重要。イタリア側では事前山行はないが、自分ができることを認識してもらうことが重要。ガイドとは電話で連絡して落合い、装備はすべて確認する。

・保険は特に加入は求められないが、自分はスイス救助(REGA)の会員となっていた(ヘリが無償となる)。携帯は通じるのでヘリを呼ぶのが現実的(当日も山頂で救助が行われていた)。

・高度順応は個人差もあるが重要であり、ブライトホルンやポリュックスを登ることを勧められる。自分は、出国前に2度富士に登り(一度は8合目泊)、3日前にブライトホルン。

・ガイドも英語はノンネイティブなので、簡潔な会話が大切。登攀用語(ロープ、スリング、カラビナクランポン、支点の種類、ビレイオンオフ等)を知っておくことは最低限必要。

○その他

6時過ぎにガイドと教会で待ち合わせ。車でポート。7人のガイド。

6:20離陸、6:30狭いカレル小屋着。 小屋片付けを手伝い。



[備忘メモ②:旅行編]

・直行アリタリア利用。往復料金で1万円強高いプレミアムエコノミーを選んだが、持込荷物の量、座席の快適さ、優先搭乗等から非常にお得感あり(団体旅行客多いのでエコノミーは快適とは思えない)。

・ミラノマルペンサ空港→市内(ミラノ中央駅)は電車等。地下鉄でバスターミナルのあるM1線のランプニャーノ駅(Lampugnano)駅に移動し、チェルビニアへのバスに乗る。バスターミナルはごった返していて案内係等もなく、自分のバスを見つけるのは結構大変(Savda社バスを探して運転手に確認するしかないが、出発時刻の間際にようやく到着するので結構あせる)。

・バス移動は、まず高速バスでシャティオンという村まで行き、路線バスに乗り換える。大型で快適。乗換えは小さなロータリーで係員もいないので運転手に頼んで教えてもらう方がよい(自分は乗り越してアオスタまで行ってしまい、路線バスで戻ることとなった)。バスは10分程度は平然と遅れるが、接続はちゃんとしてくれる。

・バスはHPから予約し、バーコードを印刷し持参して乗る(結構満員)。側面に荷物収納があるので大きなものも乗せられる。

・Cerviniaは30分もあれば一周できる小さな町。日本人はほとんど見かけず当然日本語は通じない。治安は極めてよい。

・宿はたくさんあるが、自分の泊まった二つ星ホテルは十分快適であった。バス到着地点に案内所等はないので、宿の場所は事前確認のうえ、地図は印刷していく必要がある。

WIFIは宿で使えるが、ガイドセンター(観光案内所と同じ建物)への行き方・地図も事前に確認しておくのがよい。案内書で町の地図はもらえる。

・Cerviniaにはコンビニやスーパーは無い。バス停の近くに小さな食品店があり、そこで水や食料等購入できる。銀行もその一角にあり、ATMで現金は引き出せる。

・Cerviniaにはカフェ(Bar)やピザ店等はたくさんあり、食事は豊か。マクドナルド等のファストフードはない。日本食や中華は見かけない。

・ガイド代、ガイドへの謝礼(Tip)は現金。その他の買い物等はなんでもカード利用可。

WIFI用のスマホ、カメラ電池、等の充電のため、コンセント変換プラグは必須(日本だと100均にあるが、現地では探すのに苦労するはず)。

・現地携帯は出国前に借りて持参するのが良い。極めて安価。