湘南寺田屋

個人の記録用。元々は山スキーやクライミングの記録用だったが今は料理やらオルガンやら日々の雑多な記録多し。2016−21間はシドニー滞在していた時の記録。23.7月から山の記事はサブブログに移管。以前の記録もサブブログでアーカイブ。

クーリンガイ国立公園の砲台と遺跡

バスが便利なのでついつい使うのだが、今後に備えて車にもなれなくてはなるまい。ということで、北東方向の郊外のクーリンガイ国立公園にあるウエストヘッド(West Head)という岬まで行ってみることにする。

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ナビに目的地をセットして、快晴のお昼に出発。ジャカランダはまだ見頃だが、気温は30度で夏の暑さ。高速ではなく一般道であるが、郊外に出ると片側3車線で快適である。最初はナビが何も言わないので曲がるところを通り越したりしたが、セッティングで「豪州英語の女性カレン(Karen)」を選んで音声ナビをお願いしてからは順調にいく。ただし、カレンは「ここは時速60キロです」と速度には厳しくチェックを入れてくる。また、交差点直前で教えるので要注意であるが、アルトのなかなかの美声である。ルートA1号からA3号に入り北東に進み、Terrey Hillsという小さな町で左に入り国立公園エリアとなる(ただし、国立公園はシドニー郊外にはたくさんあり、あまりありがたみはない)。しばらくすると料金所の小屋があり、ポニーテールの可愛らしいレンジャーさんから12AU$(約1000円)を徴収され、「Have a fantastic day!」の声に後押しされ、12kmのハイウェイをいく。途中、カンガルーの看板(初見!)などもあるが、ところどころにブッシュウォークの入り口をしめすプレートもある。両側の木々は枯れて黒く見える。後ほど歩いて気がついたが、山火事(Bush Fire)防止のために焼いているためである。

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他の動物のもあった。 /  尾根を行く。ブッシュが黒く焦げている

f:id:teradaya:20161117134212p:image:medium起伏がある道の頂上にはこの標識


尾根をずっと走っていくと最後はループ状になっている。先端は展望台になっているので、路上縦列駐車をしてから歩いて数分で到着。このウェストヘッドは、第二次大戦にて広大なHauksbery川の入江一帯を守る為、最も効率のよい場所として砲台が設けられたのだそうだ。

見下ろす海は強風で白波が立ち、はるか遠くまで見通せる。すぐ下にBarrenhiey Headという細長い半島が延びてきている。こことの間はPittWater湾でやはりシドニー側南西に深く食い込む湾なので、ウェストヘッドから防衛されていたようだ。いかにここが要衝であるかの解説を読み、強烈な日差しの中を車に戻った。

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いろいろな国の人が来る

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左右付き合わせてみると確かに要衝である。

復路の途中で、少しはトレイルを歩いてみようと思い、何台か車が停まっているところに行ってみる。ちょうど子供たちの団体が戻ってきていて車の迎えを待っていた。この先500mほど行ったところにアボリジニ遺跡があるそうなのでそこまで歩くこととし、強烈な日差しに備えて帽子に日焼け止め等で準備完了。とそのとき、ビーサン&上半身裸の青年二人が登場。思わず絶句。

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キャンプ場あるので子供たちも来たらしい / そして裸族も現れる(バーべキュー?)

からからの道を50mも入るともう人の気配がない。周りの樹々は真っ黒に焦げているが、その上からまた葉が茂る等、乾燥気象の過酷さと生命力とを感じざるを得ない。

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アボリジニの遺跡、クー・リン・ガイランドに入る小道が右手に現れた。何千年も前からのものであり敬意を払って見学されたしとの看板。公園の名前(&町の名前)のクー・リン・ガイは、この地域に居住していたアボリジニのクー・リン・ガイ人から来ていると知った。岩盤に石や硬い貝殻で記録されたそうで、大きな陸海の生き物の絵が人々を取り囲んでいた。

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ゲートまで戻ると、なにやら大型鳥類の姿を発見。番いである。そっと近づくとオーストラリア七面鳥?(Australian Brush Tuekey)であった。あまり人を恐れないようであるが、陽気なカップルが「Hi!!」と通過していったので藪に逃げ込んでしまった。どうやらあまり珍しくはないようだ。ちょうどスーパーではクリスマス用の七面鳥が大量に売られているので、はやく逃げた方がよいよ。

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※後日、七面鳥ではなく「ヤブツカツクリ」というキジ科の種であると知った。ツカツクリは腐葉の巨大な塚を作るからだそうで、雌はこの中に卵を埋め、発酵熱で自然にかえるのだそう。雄はくちばしで温度を測り腐葉を加減して温度管理するそう(えらいぞ)。しかし、知人たちに聞くと住宅街に普通にいるそうで、屋根に乗って邪魔、花壇を壊された、よく小さい鳥に追いかけられている、等散々な評価であった。

 ※実は、コアラ園に行った時に遭遇していた。確かに塚であった。  

   ⇨ http://d.hatena.ne.jp/teradaya/20161022#p1

もう一本、小さなChallenger Trailという小道に少し入ってみる。この乾燥の中でも蝶や草花が生きている。大岩があるので登ってみると上のくぼみに雨水が溜まって水生昆虫たちがおり、また少しだが鳥の声もした。ここは15,000haもあるエリアだが、内陸部のアウトバックはどんな大きな景色なのだろうか、ぜひ行ってみたくなった。

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注意書きいろいろ。完全閉鎖時は山火事対応等らしい。

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植物はたくましい。

市内に戻り、4時に閉まる日本食材店でみりんを買い、スーパーで巨大イチゴなども仕入れてから、少しClimb Fitへ。

今日は身体が重く感じられ(おそらく水分不足)、結局右スラブの8級緑を新規にクリアしたがあとは復習も含めてダメダメであった。早めに切り上げ、アパートのジムでウェイトに切り替えた。

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巨大イチゴ(50g/個)。ちょっと大味だが美味。3AU$(約280円)/ ようやくみりん発見(素朴さが泣ける)