湘南寺田屋

個人の記録用。元々は山スキーやクライミングの記録用だったが今は料理やらオルガンやら日々の雑多な記録多し。2016−21間はシドニー滞在していた時の記録。23.7月から山の記事はサブブログに移管。以前の記録もサブブログでアーカイブ。

シーカヤック in Spit Point & 連邦選挙

最近いろいろ遊んでくれる人たちで、シーカヤックをやることに。一人を除き初心者とのことで、パワーのありそうなクライミング仲間のN井君も誘い出し(幹事のN子さんが言葉巧みに?)て、スピットブリッジのカヤックショップへ。自分は以前は自艇を漕いでいたりしたこともあったが、もう10数年前....。

スピットブリッジに向かう途中、学校や教会では連邦議会選挙の投票所が設けられていてすでに人々が集まっている。

こちらのショップは、漕ぎ方だけ教えてくれるが、沈からの脱出等の説明や講習はまったくなし。幅広の安定した艇なので大丈夫との割り切り。スプレースカートもなく、各自ライフジャケットを着用したらすぐに出発。

f:id:japaneseclimber:20190518202527j:plain f:id:japaneseclimber:20190518154751j:plain

Spits Point ヨットが並ぶ横で釣りの人たち /  7人集合

f:id:japaneseclimber:20190518163131j:plain f:id:japaneseclimber:20190518163132j:plain

橋の外海側からスタート   /  水はとてもきれい


ダブル艇3、シングル艇1でスピットブリッジの海側の砂浜から出艇。豪州は晩秋であるが、それでも今日は快晴で風も冷たくないので快適である。一旦、スピットブリッジをくぐって湾内に進むこととする。ラダーがある艇なのでこれをうまく使えば方向転換も楽なのだが、ダブル艇2艇のなれないメンバーたちは結構悪戦苦闘。自分も久々の水上すれすれの目線を懐かしく思い出しながらパドリングしていく。

f:id:japaneseclimber:20190518163136j:plain f:id:japaneseclimber:20190518163141j:plain

跳ね上げ可動橋のスピットブリッジに向かう / 水が跳ねて結構濡れる

 

遠くにノースシドニーのビル群等もみえる。両岸は高級住宅街で湾に迫って大きな邸宅が斜面に立ち並ぶ。ヨットやボートも頻繁に行き交って、引き波に注意しながら湾の奥へ漕ぎ入るのはなかなか楽しい。

f:id:japaneseclimber:20190518163149j:plain f:id:japaneseclimber:20190518163130j:plain

周囲は高級住宅街が湾に迫って並んでいる

f:id:japaneseclimber:20190518201131j:plain

疲れたら艇を連結して沖合で休憩

 

1時間ほど漕いでから、ぐるっと引き返して再度橋をくぐって、外海側に進む。左岸側に砂のビーチがあるのでそこに上陸することとする。艇の陸への引き上げ等をやって腰下まで濡れてしまったが、それでも寒くもなく心地よいくらい。ここのビーチは小さいが、子供たちが釣りをしたり、若い夫婦がベビーを抱いて散歩していたりととても静かで良いところである。

一服してから、ダブル艇は前後を交代して再度乗艇して無事出発地点のビーチに漕ぎ戻った。

f:id:japaneseclimber:20190518163142j:plain f:id:japaneseclimber:20190518163129j:plain

再度橋をくぐって  /     外海側の砂浜に上陸を図るf:id:japaneseclimber:20190518163134j:plain f:id:japaneseclimber:20190518163151j:plain

無事上陸完了

f:id:japaneseclimber:20190518201134j:plain f:id:japaneseclimber:20190518163135j:plain

快晴のカヤック日和  /   水の上はここちよい。

 

結構疲れてお腹も空いたので、ニュートラルベイの街に移動してラーメンToriichiでお昼とする。コーヒーもテイクアウト(当地では"Take Away")して車に戻ろうとしていると、「今日は投票にいくので15時で閉店。いかないと罰金20ドルも取られるの。」と店の女主人。ゆえに豪州では90%以上の投票率なのだと聞く。

f:id:japaneseclimber:20190518201136j:plain f:id:japaneseclimber:20190518201138j:plain

塩麹と鳥胸肉で良い感じ    /   近くのカフェ。ロベール・ドアノーRobert Doisneau)の写真

 

日本同様に開票の様子は刻々とテレビで報道される。1ヶ月前くらいまでは野党の勝利確実とみられていたがその後急速に差が縮まり直前調査ではほぼ拮抗していた。気配は与党勝利と感じていたが、実際そのような結果となった。

豪州の選挙方式はややこしく、小選挙区制だが候補者に優先順位をつけて投票しなくてはならない。1位の数だけを集計(Primary Vote)して過半数となれば当選であるが、いない場合は1位の数が最も少ない候補が除かれてその票が他の候補に割り振られるという複雑なもの(ちなみに上院も難解な比例代表制度)。

他にも、前回からの変動SwingとかMarginal District(接戦区)とか知らない言葉がたくさん。

21:30に国営ABCニュースは与党勝利と報道。その中で、トニーアボット元首相の落選も伝えられていた。

f:id:japaneseclimber:20190518203800j:plain f:id:japaneseclimber:20190518203804j:plain

一位数集計(Primary Vote)  与党LDP優勢/  前回からの変動(Swing)を解説 

f:id:japaneseclimber:20190518203808j:plain f:id:japaneseclimber:20190518203815j:plain

与党優勢の中、Tony Abbott元首相は敗退 /  敗戦のスピーチは立派であった

f:id:japaneseclimber:20190518203819j:plain 

夜9:30、ABCは連立与党(Coaletion)の勝利を報道。名物解説員Barryさん

 

23時40分、野党労働党(ALP)のビルショートン党首は敗北を認め、また党首の辞任を発表。しかし、結果を尊重し分断を避けなければならないと述べ、気候変動を特に取り上げて引き続き戦っていくと表明。 

f:id:japaneseclimber:20190518233328j:plain

深夜0時から、与党自由党首スコットモリソン首相が家族と壇上にあがり勝利のスピーチ。「この奇跡を信じていた」と始めると大喝采。連立友党の国民党や落選のアボット首相への感謝、また特に副党首のピーターフライデンバー財務相に「よい予算案をありがとう」と感謝していた(選挙の勝利に大きな効果だったということ)。

やることがたくさんなのですぐ仕事に戻る、安定して安全な国が大事だが更に大事なのは国民の団結、と述べてスピーチ終了。この勝利は与党だけでなくすべてのオーストラリア人のもの(For Every Single Australian)とも。

f:id:japaneseclimber:20190518233038j:plain

TV解説陣からもでていたが、得票は大きく変わらなくても前回と異なり大きな劣勢からの逆転は「Astonishing (驚くべき)」結果なのだろう。